【釣りの種類】筏釣りって?

釣りのアレコレ

『筏釣り』とひとくくりに言っても色々有って、アオリイカを狙う【ヤエン釣り】やヒラメや青物を狙う【泳がせ釣り】またはジグやエギなんかのルアーフィッシング等も入ってくるし楽しみ方も様々ですがでここでは一般的な、筏釣りと言えばこれ!
短竿でチヌを釣る『かかり釣りについてまとめていきます。

ではいくっ(°▽°)☟

1.筏釣りのってどんなもの?

『筏釣り』と初めて聞いたら大抵の人はあの筏を思い浮かべるんじゃ無いでしょうか?

…映画とかで良くある無人島から脱出したりする時に使うような丸太を組んで白い旗が立ってたりするあのゴツゴツした…

違いますw.

筏釣りの筏は【タル】と呼ばれる発泡スチロールで出来た円柱形のフロートの上に木やステンレスで枠を組んでその上に木の板だったりベニア板を敷いて平らにしてあります。

※写真の筏ではフロートにUVカットや衝撃などから守る黒いカバーがつけられていますが中身は真っ白で一般的な運搬などに使う物とは違う密度の高い発泡スチロール。

また海底や近くの岸にしっかり繋がれて流されないようになっているので、船のような激しい揺れが起こる事もほとんどなく筏の上は平らになってるので天気のいい日はインフレーターマットなんかを持っていくと快適にお昼寝する事が出来ます☺︎

少し逸れましたが、、

設置場所も適当に繋いであるわけでは無く、*魚の通り道になる所で、海底が岩場では無く砂の所がほとんどです。

また基本的には岸の近くに設置してあり深さは3m〜25mと場所により様々な深さの筏が有り季節やその時の状況によって釣れる場所や魚が変わったりします。

*魚の通り道…駆け上がり(海底が斜面になっている所)や岩場が近くに有ったり養殖場が近かったり、潮の流れがいい所など。

 *インフレーターマット中にウレタンフォームが入ったマットで広げると膨らみ仕舞う時はコンパクトにまとめる事ができるアウトドアでよく使われる便利なマット

2.どんな釣りなの??

一般的には筏釣りと言えば短竿と言われる短い竿にリールをつけて糸に針を結んだだけの簡単な仕掛けに餌を付けて【ダンゴ】と言われる米ぬかや砂、集魚剤などを混ぜ合わせたもので包んで海に落として釣る釣り方を指します。

対象魚は黒鯛。釣り人からよく『チヌ』と呼ばれてる魚で、短い竿での魚とのやり取りは手も竿の一部としてチヌの引きこみを吸収しないと糸が切れたり針が外れたり*バラシの原因となることも有ったり・・・一度ハマると中々抜け出せなくなるほどスリリングで楽しいです。また【ダンゴ】の配合もこだわりだすとキリが無いくらい沢山の種類が有ったり、専門の釣りクラブや筏釣りの全国大会が有ったりでプロと呼ばれてる人達も居たりしているほど専門的なジャンルの釣りになります。

    *バラシ…魚を取り逃がすこと

3.筏釣りの歴史

釣りの歴史としては意外と浅く、昭和20〜30年代頃から始まったと言われており、筏釣りは元々は養殖のための筏だったのが、真珠や牡蠣の養殖筏のロープに着いた貝やカニ、エビ、などに群がるチヌを見た養殖業者が知り合いなどの一部の釣り人に釣らせたのがこの釣りの始まりなんだとか。。

しかし初めから釣り専用の筏が有ったわけでは無く、初めは養殖筏にボートを係留して釣る【カセ】養殖筏に小さな板を敷いて釣座を作った【コワリ】これが始まりと言われています。

その後養殖生け簀の近くにある養殖の道具や船の荷物を置いておく為の筏に釣り人を乗せ、釣り専用の筏を作が作られたそうです。

発祥の地は三重県の鳥羽湾などとも言われていますが、実際のところハッキリ分からないそうです。

チヌの筏釣りは福井県の日向湖もしくは若狭本郷が発祥の地と言われておりこれが次第に若狭全域、三重南部、和歌山に広がって行ったといわれているが、詳しい事はわかっていない。                              

Wikipediaより抜粋

筏、カセ、養殖コワリでの釣りをまとめてかかり釣りと言ったりもしますがこの呼ばれ方の由来は釣り人を乗せるカセなどの小舟を筏に掛けて係留すると言う所からそう呼ばれるようになったそうです。

※はっきりとした記録が残ってないのか調べても確実な情報がありませんでしたので調べた情報とそれを渡船屋さんに聞いたものをまとめています。

4.筏釣りではこんなが釣れる

筏釣りでは開催される大会も『◯◯チヌ釣り大会』みたいなのがほとんどでチヌがメインのターゲットにされがちですが実際にはすごく色々な種類の魚やあまり知られていませんが大物も釣ることができます。

三重県で実際に釣れた、または釣れたのを見たことの有る魚種一覧を思いつくだけざっと上げていきますと。。。

チヌ(黒鯛)、真鯛コロダイヘダイ、石鯛、イシガキダイ、カゴカキダイボラタカノハダイ、クエ、アジサバイワシ、ハマフエフキ、イラクチブトグレ尾長グレハマチ(40~60㎝のブリ)、ブリ(80㎝以上)、シオ(60㎝以下のカンパチ)、ヒラスズキタコアカエイツバクロエイオオモンハタアカハタヤミハタマハタバラハタカサゴカワハギアイゴクサフグアカメフグハコフグ etc…

チヌや小物釣りのイメージが多い筏釣りだしあまり一般的なものではありませんが、90㎝超えの大鯛ブリ、80㎝クラスのクエも釣れたりもします。実際に隣で釣り上げているのを見ましたが、、、船に乗って船竿やルアーロッドで釣り上げるのとはまた違ってすごい迫力でした!!

短竿で釣り上げた10kg程の『ツバクロエイ』

狙っていなくても大物が釣れたりすることもあるので、心の準備だけはしておいたほうがいいのかも⁉

5.道具はコレを揃えれば大丈夫

要るものをざっと説明すると…

竿、リール、糸、針、バッカン、小物入れ、フィッシングプライヤー、魚を掴むやつ、クーラーボックス、イス、あとは手洗いのバケツとかタオル…

と言ったところでしょうか、少し詳しく説明していきます

釣り竿

まずはコレがないと始まりません‼

筏釣りで一般的に使用する竿は短竿と言われる130㎝〜180㎝までの*並継または*振り出しのかかり釣り専用の竿を使います。繊細な穂先を使用する釣りなので、残念ながら代用できる竿は基本的にありません

*並継…一本以上の竿を繋ぐ竿の事

*振り出し…竿の中に竿が入っていて伸び縮みさせて使う竿の事

リール

リールはベイトリールタイコリール、の2種類から好みのもの選んで使うことになります。

どちらも良い所と悪い所が有り好みで分かれるところなので、どちらか好きな方を選びましょう。リールの糸巻き量ですが、大体50mも巻ければできる釣りなので基本的にどんな物でもOK!

ただし、スピニングリールはかかり釣りには向いていないのでやめましょう。

(ライン)

釣り糸はいくつか種類が有ってナイロンフロロカーボンPEエステル、などがありますがラインはフロロカーボンのかかり釣り専用のものが有るのでそれを使うようにしましょう。

号数(糸の太さ)は1号、1.25号、1.5号、1.75号、2号…等いろいろありますが初めは1.5号を50m巻けば間違いないでしょう。最近はPEを使った釣り方なんかも有るみたいですが、慣れるまでは止めておいたほうが無難です

プライヤー、そして魚を掴むやつ

魚を釣るために必要なと糸を切ったり糸に重りを付けたりどの釣りにも必要なフィッシングプライヤー

まずですがチヌ針の3〜5号が5本づつくらいあれば一日釣りできます☺しかし、チヌ針だけで言っても種類が数え切れないほど有るので初めは迷う所ですが迷ったら銀色のチヌ針3号ヒネリなしコレで大丈夫です。

フィッシングプライヤーはコレも好みで選んで大丈夫なのですが、糸を切る事ができて落下防止のストラップを取り付けできるもの、先が15㎝以上で釣り上げた魚の針を外しやすいものを選ぶと良いでしょう。

魚を掴むものですが魚の口に入れて掴むタイプのフィッシュグリップはおすすめしません。掛かった針を外す際に邪魔になるし、グレやカワハギ、ふぐ等の口の小さい魚が釣れた際役に立ちません、、おすすめはトングのように挟み込むタイプか、タオルです。

え?タオル?ってなりますが、今まで色んなタイプのフィッシュグリップを使ってきて思うのがタオルメチャメチャ良いです!ヒレに毒がある魚もタオルで包めば安全だし、魚を持っても滑らない、針が外しやすい!ただフィッシュグリップのようなカッコ良さはありませんが‥

バッカン

普段釣りをしない人からしたらバッカンって何?って思いますよね、バッカンとは持ち手のついた釣り用の入れ物のこと、丸洗いできるようにビニールだったりで防水になっていて中に釣具を仕舞ったり餌を入れるのに使ったり海水を入れて魚を活かしておいたりできる便利な入れ物の事です。

筏釣りではダンゴの材料を入れるのに使います。渡船屋さんに桶が用意してある場合が有るので必ずしも必要ではないですが有るとゴミや汚れた釣具を持ち帰るのに便利です☺

小物入れクーラーボックス

小物入れは針や重り、プライヤーなどをまとめて入れておけてなるべくコンパクトなものが良いです。

クーラーボックスですが45Lくらいのものがちょうどいいように思います、コレも釣りの目的によってサイズが変わるので全然小さくても釣り餌が入ればOK魚を持ち帰る場合は少し大きめがいいかも、氷は渡船屋さんが準備してくれる場合も有るので確認してから買いに行きましょう。

イスバケツ、あとタオル

筏釣りは基本的に座って釣りをするので折りたたみのイスが有ると便利です、クーラーボックスやタックルボックスを代わりに使う場合は敷物を持っていくとおしりが痛くならずにすみますよ☺

バケツも桶とセットで渡船屋さんに置いてあることがほとんどなので有れば折りたたみのものを持っていきましょう。ダンゴを握った手を洗ったり、最後釣座を掃除するときに必要になります。

後必要なものはタオル2〜4枚程、ビニール袋等のゴミを入れるもの、プラスチック製のロープなんかが有ると便利です。

6.1回の釣行でかかる費用はどのくらい?

ガソリン代等の交通費と自分が食べるご飯の分を除けば大体。。。

渡船屋代(筏へ渡してもらう費用)…¥3,000〜¥6,000   

*挿し餌… ¥1,000〜¥3,000

ダンゴ材… ¥0〜¥6,000

こんなもんでしょうか、あまり参考にならないかもしれませんが結構金額に開きが有るので私の場合で行くと…

挿し餌で¥1,000 ダンゴ材で¥2,000 渡船代は大体¥4,000で1回の釣行で¥7,000くらいになります。残った餌やダンゴ材を持って帰って次回使ったりすることが有るのでもっと安いときもあります☺

7.筏釣りのマナー

せっかく準備して筏に釣りに来ているので皆んなで気持ちよく釣りが出来るようにしましょう

ライフジャケットは必ず着用する事

筏へ渡してもらう船に乗り込む時から陸に帰るまで必ずライフジャケットは着用するようにしましょう。筏は比較的揺れが少なく安全ですが、海面まで数十センチあり上がることが困難な場合もあります。また、船とは違い落水してもすぐに気づかれない、船頭さんもすぐに助けに来られないことがほとんどですので気をつけましょう。

筏へ渡る際荷物を下ろすのを手伝いましょう

船から筏へ、筏から船への同乗者の荷物の積み下ろしを手伝う用にしましょう。

朝一の大事な時間帯は皆んな早く釣りがしたいものです、積み下ろしは皆んなでバケツリレーのようにすると早く終わるし、1人で来られる方は積み下ろしも結構大変なので助け合いましょう。

※人の荷物は自分の荷物以上に大切に扱うように心がけましょう!

挨拶はしっかり

船頭さんへの挨拶はもちろん、同乗者さんにも挨拶も忘れずに!『この場所はこの餌が喰いが良いよ』とか思いもよらない情報が貰えたりする事もあったりします。

自分たち以外の釣り人が近くにいる時はなるべく声掛けを

これは場所によったりもするし難しい所なのですが、例えば筏に相乗りになった時や隣の筏やカセとの距離が近い時はルアーを投げたり、フカセサビキのように大量にコマセを撒く場合などダンゴ釣りに影響が出るかもしれないので、できる限りで大丈夫なので周りに聞いた方が良いと思います。

8.まとめ

一般的に筏釣りとは短竿と言われる短い竿を使ってチヌを狙う釣りでかかり釣りとも言われ、米糠と砂、集魚剤などを合わせて作るダンゴで刺し餌をエサ取りから守りながら海底まで届けてチヌを釣ると言う少し変わった釣りで、落とし込みやフカセで釣る方法も有りますが、基本的にはダンゴを打って魚を寄せて釣る釣り方になります。

そのためダンゴ材や釣竿、餌やクーラーボックスなど荷物が多くなりがちなのが大変な所でも有りますが、短竿と言う自分の腕も竿の一部として魚と対峙して釣り上げるあの感覚は他の釣りでは中々味わえる物ではありません!

実際私の連れのバリバリのルアーマンも気まぐれで筏釣りをやってみた所今では暇さえ有れば筏に乗ってるほどどハマりしてしまってますw

一回の釣行の費用は交通費とお昼ご飯代抜きで大体¥8,000前後くらいで筏に乗って居られる時間が日の出~日の入り前と結構長いので1日のんびり釣りをしたい人にはピッタリな釣りです☺

山に囲まれた海の上で釣りしてお昼寝して…なんてのも最高です。

※他にもダンゴを打つ釣りで紀州釣りと言うのが有ってよく間違われる事がありますが、同じダンゴを使う釣りでも釣る環境や装備アタリの取り方など別物になります☺︎

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